| 定員の拡充や民間の保育園の拡充、増設の補助を行うことにより、保育所への本待機児童(特に希望する保育所を限定していないのに入所できない者)を平成18年度までにゼロにし、それ以降も発生させません。 |
背景及び課題 女性の社会進出、若い世代の転入増に伴い、近年、山口市においても、待機児童の発生が常態的に認められ、早期の待機児童解消が望まれていました。 厳しい財政状況が続く中で、民間社会福祉法人等との連携を図り住民ニーズに対応していく必要がありました。 《県内及び山口市内の待機児童発生状況(厚生労働省資料より)》 平成13年4月1日現在は県内全域でゼロ→平成14年4月1日現在では旧山口市のみ14名→平成17年4月1日現在では県内の他の市町村では宇部市の4名を除いて全てゼロであるのに対し、新山口市域のみ49名→平成17年10月1日合併時は54名、平成18年4月1日では定員拡充を加味しても39名の待機児童の発生が予測されていました。 《待機児童急増の原因》 新築住宅が急増している大内、平川地区などを中心に若い世代の転入が増加し、就学前児童数が伸びています。反面、保育所の新設は平成12年以降行われておらず、既存保育所の定員拡充も平成16,17両年度で計60人にとどまっていました。 《なぜ民間との連携か》 市児童家庭課は「財政難が続く現状では、公設公営の保育所を新設するのは難しい」と判断していました。 また市長としても、厳しい財政状況の中で、行政サービスの質の低下を招くことなく市民のニーズに対応し、かつ行財政の健全な運営を図るためには、保育所に限らず市の業務すべてについて洗い出しを行い、可能な業務については民間活力を活用することが重要であり、また民間化への取り組みは歳出の削減だけではなく、市民サービスの向上や地域経済の活性化に対しても有効な対策となるとの考えがありました。
進捗度状況 平成18年度佐山地区の「さやま保育園」と嘉川地区の「嘉川保育園」で、各30名の定員拡充が行われました。このことにより、合併時は54人いた待機児童が4月1日現在39名となりました。また地区別では合併時は徳地、秋穂以外の13地区全てで定員を超過していましたが、これらの定員増と入園希望者数の変化等により平成18年4月1日には徳地、秋穂、嘉川、佐山、小郡、大内、湯田、大歳、大殿の9地区で定員内、定員超過は6地区となりました。施設別では、合併時は27施設中21施設で定員超過でしたが、平成18年4月1日には14施設となりました。また9月1日大内地区に開園した「大内すこやか保育園(定員60人)」新設に4千万円計上し、民間社会福祉法人への委託運営による認可保育園の新設を支援しました。 19年度も引き続き認可保育園の新設や増員に伴う移転増築の支援のため、4月1日大歳地区に開園した「めばえ保育園(定員90人)」新設、小郡上郷地区の「たんぽぽ保育園(定員90名、30名増員)」移転増築に1億1160万円計上しました。また、同年度徳地地区の「島地保育園(定員45名、15名増員)」でも定員拡充が行われ、前年より10人多い43人が入園しました。これらにより待機児童は平成19年4月1日現在解消しました。但し地区別では、定員内となっているのは徳地、湯田、大歳、小郡、秋穂の5地区だけで、前年新設が行われた大内、嘉川、佐山で再び超過するなど定員超過は10地区に増加しています。一方保育所別では、29施設中定員超過は15施設で前年と大きく変わりませんでした。
変化したこと ・ 克服されたこと ・ 新たな問題点 合併時は54人いた待機児童が解消しました。 しかし地区別の定員は平成18年度に新設や増員が行われた大内、嘉川、佐山を含む4地区で19年度に再び超過したことから、利用者の増加に新設や増員が追いついていない傾向が認められます。また保育所別では、定員超過施設数は15施設で前年と大きく変わりませんでしたが、定員超過していた園の超過率が前年より上がる傾向が認められたことから、施設による希望者数の偏在が示唆されました。 市健康福祉部は「待機児童の地区別の偏在はあまりない」としています。確かに合併時は、徳地と秋穂を除く13地区で定員を超過し、うち8地区で利用者が定員の1割以上超過していたことからも、待機児童は「まんべんなくいた」とみられます。しかし、平成19年度では1割以上超過は宮野、平川、陶の3地区のみでした。これら3地区はいずれも毎年1割以上超過していること、いずれも地区内に保育所が1か所しかなく、特に宮野、平川は新築住宅が増加している地区でもあること、宮野地区を通って市街地に通勤する者の多い仁保地区に保育所がないこと、陶地区では近隣の二島、名田島、鋳銭司地区を含めた潟上中学校区全体で保育所は1か所であること等を考慮すると、今後これらの地区で待機児童が再発生する可能性が高いといえます。 今後の就学前児童数の増加、待機児童の発生等に対しては、市健康福祉部は「保育園の定員の拡充や民間の保育園の拡充で対応し、増設の場合はあくまで民間に参入させて補助を行う方針。市職員を増やさないためにもこの方針が必要。少子化の方向もあり今後の保育園の増設には慎重を要し、減少にも対応できるように準備しています」とのことです。 就学前児童約9千人に対し、認可保育園利用児童は約2400人です。7割以上が家庭と幼稚園(約3千人)、非認可園で育てられており施策の恩恵を享受していません。女性の労働力向上により地域経済の活性化という利点もある反面、全市民に恩恵があるかという問題が議論されるようになっています。(児童家庭課)
評価観点 ①働く母親が利用しやすいか (通勤途中に送迎しやすい立地条件、残業への対応等)。 《選定理由》 待機児童解消自体は達成されても、利用しにくいことよる入園希望者の減少で達成されたのでは意味がないと考えました。
マニフェストNo7 担当者評価資料
|